HUK邸

狭い道の多い界隈でもめずらしく幅広い道路に面している。道路より1.2m高い位置に敷地があるため、道路面はRC造の地下一階となりその上にツーバイフォーの地上2階建てになっている。小家族なので部屋数は少なくてもいいとはいえ、敷地が狭く北側斜線も厳しく 理想の部屋面積を確保することが思いのほか大変であったが、階段を真中に配置することでなるべく廊下面積を減らし、最上階にLDKを配置して、北側斜線なりではあるが開放的な大きな空間を作った。狭いダイニングではスキップフロアー階段に椅子の機能をもたせているので 狭さを感じさせない。また三層構造になっているので、どこにいても相手の気配を感じさせるようなそんな暖かい住まいにしたかった。たとえば スキップフロアーにすることで 階数ごとに途切れがちな空間を連続した空間にする工夫をした。もちろん階段をできるだけオープンな意匠にしているのは そのためである。道路沿いの外部手摺は 内から見るとオープンに広がっていて、外から見ると内部が見えにくいということでFRPの既製品のグレーチングを採用した。ベランダで作業していても細かく格子状になっているために道路を歩く人からはほとんどみえることは無く、それでいて光も風も入る優れものである。外観のメインの意匠になっていることは言うまでもない。 


道路から見る。

格子により内部が

見えにくい。


北側斜線により 天井勾配が決まった。右は小屋裏収納。

食堂から居間を見る。スキップの段が食堂の椅子を兼ねている。

食堂。

食堂。

食堂。