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建物を作るには、以下の方法があります。
1.建設会社や施工会社に依頼する。
2.メーカーに依頼する。
3.設計事務所に依頼する。
それぞれの方法にはメリットも有りますが、いくつかの問題も有ります。

では、私はどうしているか?
ここでは、私の「建築の考え方」を記してあります。

私の設計理念
「建築と環境の距離の設計」と「共同設計主義」。


 1つは、建設会社や施工会社にお願いする方法。
設計も事も一切御願いして作ってもらうやり方です。ほとんどが紹介だったり、近所のよしみで御願いしたりします。
もちろん設計料もタダみたいなものですし実績をじゅうぶん理解したつもりで御願いするわけだから施主側はそれなりに妥協します。しかしちょっとでも変なところに捕まってしまいますと1年後には家が傾いたり、雨漏りしたり、追加金額は全然想像もしていなかった金額で払えないと大騒ぎになったりなど、不幸な話をよく聞きます。またどんなに良心的といっても利潤追求型が多いですから安くやりましたと言っても見えないところで手を抜くことだってあります。例えば皆さんは鉄筋の本数や材質チェックできますか?断熱材厚さ100としても 密度により様々な性能があるのご存じでしたか?見えないところで質を落とすことは簡単なのです。
要するにほとんどの人が一生に一度の買い物をするのに全権をすべて一施工会社に託していいのですか?ということです。お金がかかっても必ず専門的な第3者は必要です。
例えばそれは他の施工者でも、設計事務所でも、役所でもいいのです。
私は何回か知り合いの弁護士の依頼でそんな訴訟物件をは調査したことがあるのでよく知っております。いやはや巧妙にやってお客様は後で泣くだけという事件が多発してますので気をつけたいものです。

 次は、メーカーにお願いする方法。
メーカーといってもいろいろありますが今対象にしてるのはミサワだとか三菱地所とか大手のことです。正直我々が大学を卒業した20年ぐらい前は建築に興味ない人が行くような会社でした。「おいおい建築の大学でてわざわざそんなところ行くの」というイメージが建築大好き人間には確かにありました。それだけ当時は質の低い会社しかなかった(と思い込んでいた?)ように記憶しております。そしてそんな人がおそらく現在部長あたりの役職ついてがんばっているわけだから期待なんかできませんでしたし、相変わらず妙なデザインをCM媒体でなんとか売っているところが多いと思っておりました。
ところが最近考えが変わっていきました。ミサワや住友林業あたり特に「いいじゃない」と思うデザインやプランが多くなり、がんばっています。ディテールもしっかりしているし、これは安心という買い物になりました。省エネルギー、バリアフリーなど研究成果もいい方向でているように思います。
メーカーの最大のメリットは展示場やパンフレットで具体的に体験できること、万が一何かあれば保証してくれることでしょうか。これは我々には絶対できないことですのでうらやましい限りです。
そんな中にも欠点もあります。
既製品であれば値段は手ごろだし品質は一定ですが、ひとたびその中にオーダー物を要求するととんでもなく高くなるというのは、数件のメーカーに頼んだことがある人には承知の事実です。当たり前の話、ラインにのっていた物からわざわざはずし手仕事にするわけですから手間賃と「大企業」という経費がそこにのるわけですから当然といえば当然です。
余談ですが、メーカーのパンフレット写真の何をご覧になってますか?もしかして外観だとその建物を囲んでいる大樹だったり庭だったりそして周りの町並みだったり、内部は家具だったりカーテンのコーディネートだったりでデザインの価値基準を決めていませんか?
実はほとんどの方がそのようにご覧になっているそうです。カット(写真)の中心である造園、家具、照明、カーテンなど添え物(エクステリアインテリア)の尺度で建物のセンスを計ってはいけません。それらを取り除いた建物や空間を覗いてください。そしてお宅の現実の敷地の風景を想像してください。そう ふつうの建物だということがよく見えてくるはずです。
メーカーのものは個性のある建物ではなく、一般的に受け入れるデザインなのです。多くの人に売れるということに原点があるのです。
実はここが重要なことです。センスはともかく個性ある建物ではない、あなただけの建物ではない、ということをどうぞ認識していただきたいのです。
付け加えれば、坪いくらというときには、そんな造園、家具、照明、カーテンは値段にはいってません。坪50万円でできるといってもガランド状態の場合がほとんどですから、決して安い買い物でもないことも事実です。

 では 設計事務所に頼むということは?
正直言ってピンキリの世界で いきなり御願いするにはリスクがあります。施工業者からマージンをとって金儲けばかり考えている設計者、医者の世界のように眼科、耳鼻科みたいに看板が出ていればよいのですが なんでもできそうで何もできない専門家風の設計者、下請けにすぐ出して自分はピンハネしながら偉そうにしている設計者、下請けばかりの設計をやっていて本当の設計行為を知らない設計者、逆に自分の作品さえできればいいと思っている設計者なんて ごろごろおります。また一級建築士といっても、なにも人格試験やデザイン試験も全くなく、記憶と要領だけの試験ですからこれに受かったからってどうしようもないのです。図面も欠けない設計者もいっぱいおります。
また展示場がない設計事務所がほとんどですから、できて初めてわかるということも多く、思っていたデザインとあまりに違ったなんてこともよく聞きます。また致命的なのはメーカーではたいしたことはない設計料が、例えば工事費の10%なんてこともあり 形に現れない分、無駄なような金額の出費と思いがちです。
まあ私も含め設計事務所が社会的なアピール性に欠けているのが最大の問題と思います。
誰に頼んでいいか?設計事務所に頼むべきかもわからないまま施工会社やメーカーに御願いしているのが現状と痛感する毎日です。
だから私もこうして世間にすこしでも知っていただこうとホームページを作ったのです。私の設計行為がどれだけお客様の為になることをしているかがわかってもらいたいのです。一生で一度の買い物(二,三度の人もいますが)に、自分のデザインの発表の場でもおごりでもない、ということを理解していただければと思ったのです。

 では、私はどうしているか?
別紙の「私の建築システム」を参考にしていただければよいのですが簡単に言うと次のようになります。
「建築と環境の距離の設計」と「共同設計主義」。この2つが私の設計理念なのです。
前者は、「距離」ということをつねに意識しながら人が環境に加わる方法を形態やプランで解答するということです。環境それぞれに独特の特異性は必ずありますが、それを読みとりここにしか存在しえなものを設計します。あるときは周辺を拒絶する建物になったり、ある時は周りの環境を取り込むオープンなプランになったりします。作風が前回と変わったと言われたことがありますがが実はその環境の距離を読んでできた結果です。考え方は一貫しているつもりなのです。−どのような場所でも同じプランということは絶対にありえません。建売、メーカーの作る建物がむしろ無理があるのです。
後者については私の独断では決して決めず 何度も何度も打ち合わせをしてお客様と一つの道筋に持っていくということです。それぞれの方に個別の人生があるのに私の好みで決めてはいけないと思うからです。ただし失礼な言い方をすれば一般的には私の方が専門的ですから、多くのアドバイスをさせていただき徐々に決まっていきます。このように説明するとメーカー、建売のドラフトマン(=図面ばかり書く設計者)と同じではないかと思われがちですがその決定的な違いは、環境に対する配慮、室内汚染の防御はもちろんのこと、家族のあり方や現在望んでいる住まい方以外に将来のライフスタイルを想定したプランや将来メンテランス方法なども考えるということや 先ほど申し上げた環境と距離に対するテーマを積極的に考えていくということです。(これが他にはできないこととお思います。)それを乗り越えて建物が初めて高尚な建築となるのです。お客様とはキャッチボールをしながら実はそのテーマの克服をして作ります。それが共同設計のよさです。
それでは設計後の段階では私はなにをするか説明します。
1)見積もり段階で数社で競争入札し価格を最小限に押さえ、
2)お客様の別途発注の手助けをして中間マージンを削減し、
3)工事中はその図面通りにできているか現場で何度もチェックします。

これがお客様のメリットになるのです。よく設計料分がこんな作業のために減額になったりします。工事中も監理しているわけですから質も保全され、結果的にお客様の為になるというわけです。
これで設計監理料の意味がわかっていただけたかと思います。
遠慮なく気軽に声をかけてください。弁護士の先生とちがってお会いして相談にのるくらいは当然無料ですから。
梅山 正純
 
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